第46回「講談社 本田靖春ノンフィクション賞」最終候補作が決定! 春日太一さん『鬼の筆』、森合正範さん『怪物に出会った日』など6作品
講談社は5月31日、令和6年度(第46回)「講談社 本田靖春ノンフィクション賞」の最終候補作品を発表しました。
第46回「講談社 本田靖春ノンフィクション賞」最終候補作品が決定!
第46回「講談社 本田靖春ノンフィクション賞」の最終候補作品は次の通りです。
【第46回「講談社 本田靖春ノンフィクション賞」最終候補作品】
◎大森淳郎(おおもり・じゅんろう)さん・NHK放送文化研究所
『ラジオと戦争 放送人たちの「報国」』(NHK出版)
◎春日太一(かすが・たいち)さん
『鬼の筆 戦後最大の脚本家・橋本忍の栄光と挫折』(文藝春秋)
◎木寺一孝(きでら・かずたか)さん
『正義の行方』(講談社)
◎宋恵媛(ソン・ヘウォン)さん、望月優大(もちづき・ひろき)さん、写真:田川基成(たがわ・もとなり)さん
『密航のち洗濯 ときどき作家』(柏書房)
◎乗京真知(のりきょう・まさとも)さん
『中村哲さん殺害事件 実行犯の「遺言」』(朝日新聞出版)
◎森合正範(もりあい・まさのり)さん
『怪物に出会った日 井上尚弥と闘うということ』(講談社)
「講談社 本田靖春ノンフィクション賞」について
「講談社 本田靖春ノンフィクション賞」は、講談社が主催するノンフィクションを対象とした文学賞です。1979年に創始された「講談社ノンフィクション賞」を2019年(第41回)より改称。
講談社が2019年に創業110周年という節目の年を迎えるにあたり、戦後日本を代表するノンフィクションの書き手の一人・本田靖春さん(1933~2004)の名を冠することとなりました。ちなみに、本田さん自身も第6回講談社ノンフィクション賞の受賞者です。
![]() | ラジオと戦争: 放送人たちの「報国」 大森 淳郎 (著), NHK放送文化研究所 (著) 第77回「毎日出版文化賞」受賞! 戦時下ラジオの責任を真正面から見据えた話題作。 1925 年に登場し、瞬く間に時代の寵児となったラジオ。ラジオ放送に携わった人々は、その成長と軌を一にするかのように拡大した「戦争」をどう捉え、どう報じたのか、あるいは報じなかったのか。また、どう自らを鼓舞し、あるいは納得させてきたのか。そして敗戦後はどう変わり、あるいは変わらなかったのか――。 本書では、「放送人」たちが遺した証言と記録、NHKにある稀少な音源・資料などを渉猟し、丁寧にたどり、検証しながら、自省と内省の視点を欠くことなく多面的に「戦争とラジオ」の関係を追い、ひいては、いまメディアに携わる者がどのように思考・模索し、振る舞うべきなのかをも照射したノンフィクション。 |
![]() | 鬼の筆 戦後最大の脚本家・橋本忍の栄光と挫折 春日 太一 (著) ”全身脚本家”驚愕の真実! |
![]() | 正義の行方 木寺 一孝 (著) 文化庁芸術祭賞大賞、ギャラクシー賞選奨を受賞、映画化も決定した映像ドキュメンタリーの名作を書籍化。芥川の名作『藪の中』のような、圧倒的な読書体験。 |
![]() | 密航のち洗濯 ときどき作家 宋 恵媛 (著), 望月 優大 (著), 田川 基成 (写真) 〈密航〉は危険な言葉、残忍な言葉だ。だからこれほど丁寧に、大事に、すみずみまで心を砕いて本にする人たちがいる。書き残してくれて、保存してくれて、調べてくれて本当にありがとう。100年を超えるこのリレーのアンカーは、読む私たちだ。心からお薦めする。 本書を通して、「日本人である」ということの複雑さ、曖昧さ、寄る辺のなさを、多くの「日本人」の読者に知ってほしいと切に願います。 1946年夏。朝鮮から日本へ、 朝鮮と日本の間の海を合法的に渡ることがほぼ不可能だった時代。それでも生きていくために船に乗った人々の移動は「密航」と呼ばれた。 1946年夏。一人の男が日本へ「密航」した。彼が生きた植民地期の朝鮮と日本、戦後の東京でつくった家族一人ひとりの人生をたどる。手がかりにしたのは、「その後」を知る子どもたちへのインタビューと、わずかに残された文書群。 「きさまなんかにおれの気持がわかるもんか」 植民地、警察、戦争、占領、移動、国籍、戸籍、収容、病、貧困、労働、福祉、ジェンダー、あるいは、誰かが「書くこと」と「書けること」について。 この複雑な、だが決して例外的ではなかった五人の家族が、この国で生きてきた。 蔚山(ウルサン)、釜山、山口、東京―― |
![]() | 中村哲さん殺害事件 実行犯の「遺言」 乗京 真知 (著) 2019年12月、アフガニスタンで起きた人道NGO「ペシャワール会」の中村哲医師の殺害事件。朝日新聞記者や現地助手は、その実行犯を特定。犯行グループの素性や人脈を徹底的に調べ上げ浮かび上がった背後には、国際テロ組織や諜報機関の存在があった。3年半にわたる追跡取材の記録。 |
![]() | 怪物に出会った日 井上尚弥と闘うということ 森合 正範 (著) 「対戦相手の心情など知れる機会などなく、この一冊は自分が辿って来たキャリアを色濃くしてくれました」(2023年11月17日の井上尚弥選手のXより) 「みんな、井上と闘うなら今しかない。来年、再来年になったらもっと化け物になる」 |
◆【第46回講談社 本田靖春ノンフィクション賞・第40回講談社科学出版賞】ノンフィクション賞は大森淳郎さん『ラジオと戦争』と宋恵媛さん・望月優大さん・田川基成さん『密航のち洗濯 ときどき作家』、科学出版賞は近藤一博さん『疲労とはなにか』が受賞 | 本のページ
◆【第55回大宅壮一ノンフィクション賞】春日太一さん『鬼の筆 戦後最大の脚本家・橋本忍の栄光と挫折』が受賞 | 本のページ
◆「第55回大宅壮一ノンフィクション賞」候補作が決定! 石川結貴さん、春日太一さん、古川英治さん、森合正範さんの計4作品 | 本のページ
◆【2023年度ミズノスポーツライター賞】森合正範さん『怪物に出会った日 井上尚弥と闘うということ』が最優秀賞を受賞 優秀賞に菅谷齊さん | 本のページ