「2024年本屋大賞」ノミネート作が決定!
「全国書店員が選んだいちばん! 売りたい本」を決める本屋大賞の2024年度のノミネート作品が決定しました。
本屋大賞について
本屋大賞は、出版不況の中、「商品である本と、顧客である読者を最も知る立場にいる書店員が、売れる本を作っていく、出版業界に新しい流れをつくる、ひいては出版業界を現場から盛り上げていけないか」という趣旨で設立され、「NPO法人 本屋大賞実行委員会」が運営。書店(オンライン書店を含む)の書店員の投票によってノミネート作品および受賞作が決定されます。
そして今回、全国の530書店、736名の投票により一次投票が終了し、その集計の結果、上位10作品が「2024年本屋大賞」ノミネート作品として決定しました。
なお、今後、ノミネート作品を対象に二次投票が行われ、大賞作品の発表及び贈賞式は4月10日(水)に東京都港区元赤坂明治記念館にて行われる予定です。
2024年本屋大賞ノミネート10作(作品名五十音順)
<2024年本屋大賞ノミネート作品> ※作品名五十音順
◎『黄色い家』(川上未映子さん/中央公論新社)
◎『君が手にするはずだった黄金について』(小川哲さん/新潮社)
◎『水車小屋のネネ』(津村記久子さん/毎日新聞出版)
◎『スピノザの診察室』(夏川草介さん/水鈴社)
◎『存在のすべてを』(塩田武士さん/朝日新聞出版)
◎『成瀬は天下を取りにいく』(宮島未奈さん/新潮社)
◎『放課後ミステリクラブ 1 金魚の泳ぐプール事件』(知念実希人さん/ライツ社)
◎『星を編む』(凪良ゆうさん/講談社)
◎『リカバリー・カバヒコ』(青山美智子さん/光文社)
◎『レーエンデ国物語』(多崎礼さん/講談社)
「2024年本屋大賞」開催概要
■選考期間:2023年11月~2024年4月
■対象作品:2021年12月1日~2022年11月30日に刊行された日本の小説(判型問わず オリジナルの小説)
■投票参加資格者 :新刊を扱っている書店の店員であること(オンライン書店店員、パート社員も含む)
■選考方法
(1)一次投票で一人3作品を選んで投票。
(2)一次投票の上、集計結果上位10作品をノミネート本として発表。
(3)二次投票はノミネート作品をすべて読んだ上で、全作品に感想コメントを書き、ベスト3に順位をつけて投票。
(4)二次投票の集計結果により大賞作品を決定。
【発掘部門】
ジャンルを問わず、2022年11月30日以前に刊行された作品を対象。一次投票時に既刊本のお勧め本を一点投票。「本屋大賞」発表時に、「発掘部門」に投票された作品をリスト化して発表。
【翻訳小説部門】
2022年12月1日~2023年11月30日に日本で刊行された翻訳小説の中から、一人3冊までを投票し、集計。
![]() | 黄色い家 川上未映子 (著) 十七歳の夏、親もとを出て「黄色い家」に集った少女たちは、生きていくためにカード犯罪の出し子というシノギに手を染める。危ういバランスで成り立っていた共同生活は、ある女性の死をきっかけに瓦解し……。人はなぜ罪を犯すのか。世界が注目する作家が初めて挑む、圧巻のクライム・サスペンス。 |
![]() | 君が手にするはずだった黄金について 小川 哲 (著) 才能に焦がれる作家が、自身を主人公に描くのは「承認欲求のなれの果て」。 認められたくて、必死だったあいつを、お前は笑えるの? 青山の占い師、80億円を動かすトレーダー、ロレックス・デイトナを巻く漫画家……。著者自身を彷彿とさせる「僕」が、怪しげな人物たちと遭遇する連作短篇集。彼らはどこまで嘘をついているのか? いや、?を物語にする「僕」は、彼らと一体何が違うというのか? いま注目を集める直木賞作家が、成功と承認を渇望する人々の虚実を描く話題作! |
![]() | 水車小屋のネネ 津村 記久子 (著) ――――――――――――――― 誰かに親切にしなきゃ、 18歳と8歳の姉妹がたどり着いた町で出会った、しゃべる鳥〈ネネ〉 助け合い支え合う人々の40年を描く長編小説 装画:北澤平祐 |
![]() | スピノザの診察室 夏川 草介 (著) 現役医師として命と向き合い続けた著者が到達した、「人の幸せ」とは。 累計340万部突破のベストセラーシリーズ『神様のカルテ』を凌駕する、新たな傑作の誕生! その医師は、最期に希望の灯りをともす。 【あらすじ】 雄町哲郎は京都の町中の地域病院で働く内科医である。三十代の後半に差し掛かった時、最愛の妹が若くしてこの世を去り、 一人残された甥の龍之介と暮らすためにその職を得たが、かつては大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望された凄腕医師だった。 哲郎の医師としての力量に惚れ込んでいた大学准教授の花垣は、愛弟子の南茉莉を研修と称して哲郎のもとに送り込むが……。 ●著者より 読者の皆さまへメッセージ 医師になって二十年が過ぎました。 |
![]() | 存在のすべてを 塩田 武士 (著) 平成3年に発生した誘拐事件から30年。当時警察担当だった新聞記者の門田は、旧知の刑事の死をきっかけに被害男児の「今」を知る。異様な展開を辿った事件の真実を求め再取材を重ねた結果、ある写実画家の存在が浮かび上がる――。質感なき時代に「実」を見つめる、著者渾身、圧巻の最新作。 |
![]() | 成瀬は天下を取りにいく 宮島 未奈 (著) 成瀬の天下取り! 「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」。 2020年、中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。 |
![]() | 放課後ミステリクラブ 1金魚の泳ぐプール事件(ライツ社) 知念実希人 (著), Gurin. (イラスト) 文字の多い本はこれまでゾロリしか読まなかったうちの子が、『放課後ミステリクラブ』は貪るように読んで、1日もしないうちに読了。 本屋大賞ノミネート作家が書いた、9才から大人まで楽しめる本格ミステリ! 「大人のミステリ小説とまったく同じ手法で書きました」 by 知念 実希人 依頼人は、先生。学校で起こるふしぎな事件。 (あらすじ) 挿し絵には、キャラクターがとっても躍動的な「Gurin.」さん |
![]() | 星を編む 凪良 ゆう (著) ☆2023年本屋大賞受賞作 シリーズ最新作☆ 花火のように煌めいて、 ああ、そうか。 『汝、星のごとく』で語りきれなかった愛の物語 |
![]() | リカバリー・カバヒコ 青山美智子 (著) 5階建ての新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒル。近くの日の出公園には古くから設置されているカバのアニマルライドがあり、自分の治したい部分と同じ部分を触ると回復するという都市伝説がある。人呼んで”リカバリー・カバヒコ”。アドヴァンス・ヒルに住まう人々は、それぞれの悩みをカバヒコに打ち明ける。高校入学と同時に家族で越してきた奏斗は、急な成績不振に自信をなくしている。偶然立ち寄った日の出公園でクラスメイトの雫田さんに遭遇し、カバヒコの伝説を聞いた奏斗は「頭脳回復」を願ってカバヒコの頭を撫でる――(第1話「奏斗の頭」)出産を機に仕事をやめた紗羽は、ママ友たちになじめず孤立気味。アパレルの接客業をしていた頃は表彰されたこともあったほどなのに、うまく言葉が出てこない。カバヒコの伝説を聞き、口を撫でにいくと――(第3話「紗羽の口」)誰もが抱く小さな痛みにやさしく寄り添う、青山ワールドの真骨頂。 |
![]() | レーエンデ国物語 多崎 礼 (著) 行こう、あなたと。 絶賛沸騰の王道ファンタジー! ――― 「この波瀾に満ちた別世界を 「魅せられた。 「読後、放心し、 「これから寝床に入る者は幸福だ。 「懐かしい幻想の薫りに浸る、幸せな読書でした。 ――― 空を舞う泡虫、乳白色に天へ伸びる古代樹、湖に建つ孤島城。 |
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