韓国で10万部超え!イ・コンニムさん『殺したい子』が刊行 翻訳は矢島暁子さん
韓国で10万部を超えるベストセラー、ドラマ化も進行中の、イ・コンニムさん著『殺したい子』がアストラハウスより刊行されました。翻訳は、2020年本屋大賞翻訳小説部門受賞『アーモンド』、2022年同賞受賞『三十の反撃』の矢島暁子さんが担当。
“あの日”何があったの? 死んだあの子と“私”に……
【あらすじ】
校舎裏で殺された女子生徒、容疑者は“親友”とされる一人の少女。
食い違う18の証言、やがて浮かび上がる戦慄の真実。
主人公は高校一年生の女の子、ジュヨン。ある日校舎の裏で親友のソウンが死体となって発見され、警察から容疑者として取り調べを受けることになる。昨日の放課後、ソウンと大げんかをしたのは確かだが、記憶は途中からすっぽりと抜け落ち、殺人の記憶はない。
裕福な家庭で何不自由なく育ち、誰からも羨まれるジュヨン。一方、貧しい家庭で育ち、学校ではあまり目立たなかったソウン。性格も周囲の評価も正反対だが、他の誰も間に入り込めないような親友だった。
物語は、勾留されたジュヨンの心の声と、周囲の人たちの証言を交互に綴っていく。
当初バラバラに見えた「真実」をめぐる証言は、ある方向に集約していくのだが……。
著者プロフィール
■著者:イ・コンニムさん
1989年生まれ。2014年ソウル新聞新春文芸に童話『メドゥーサの末裔』(未邦訳)が掲載され作家デビュー。
2017年『世界を超えて私はあなたに会いに行く』(訳:矢島暁子さん/KADOKAWA)で第8回文学トンネ青少年文学賞大賞を受賞。著書に『幸運が君に近づいています』『名前を盗んだ少年』、『B612の泉』(共著)、『少女のためのフェミニズム』(共著)、童話『おばけの悩み解決士』『悪党の住む家』(いずれも未邦訳)がある。
■訳:矢島暁子(やじま・あきこ)さん
学習院大学文学部卒業。高麗大学大学院国語国文科修士課程で国語学を専攻。訳書にソン・ウォンピョンさん『アーモンド』(2020年本屋大賞翻訳小説部門第1位受賞)、『三十の反撃』(2022年同賞受賞)、『プリズム』(以上 祥伝社)、チョ・ナムジュさん『ミカンの味』(朝日新聞出版)、イ・コンニムさん『世界を超えて私はあなたに会いに行く』(KADOKAWA)、イ・ギュテさん『韓国人の心と暮らし』(彩流社)、キム・エランさんほか『目の眩んだ者たちの国家』(新泉社)、洪宗善さんほか『世界の中のハングル』(三省堂)がある。
殺したい子 イ・コンニム (著), 矢島暁子 (翻訳) |
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