本のページ

SINCE 1991

関口洋平さん『「イクメン」を疑え!』刊行記念!関口洋平さん×河野真太郎さんトークイベントを開催

関口洋平さん著『「イクメン」を疑え!』が集英社より4月17日に刊行されます。これを記念して、本屋B&Bにて著者・関口洋平さんと英文学者・河野真太郎さんによるトークイベント「『イクメン』じゃダメなの? 新自由主義とケア」が4月24日(月)にオンライン&リアル開催されます。

 

その神話は いま、解体される――新進気鋭のアメリカ研究者が「イクメン」の文化的イメージを斬る!

 
【本書の概要】

日常のいたるところで濫用され、消費されている「イクメン」という表現。本書は、自身も子育て中のアメリカ研究者が「イクメン」という言葉そのものに疑義を抱くところから始まります。

 
日米の保育史と実情を比較するとともに、『クレイマー、クレイマー』や『幸せのちから』をはじめとした誰もが知る映画、雑誌、小説、ビジネス書など、「イクメン」がテーマの日米(英)作品の文化的イメージを分析。その言説新自由主義と手を組んで「男性の育児」をあくまでビジネス的な観点から評価し、「女性の育児」と区別している事実に迫ります。

 
2022年10月から改正育児・介護休業法により「産後パパ育休」が施行され、2023年4月からは育児休業取得状況の公表が義務化。「イクメン」という言葉の流布から10年以上が経ち、再び注目されるキーワードになった今こそ、その意味を構造的に問いなおします。

 
<「はじめに」より>

私はつねづね、「イクメン」という言葉に違和感を持っていた。
この言葉に込められた「育児をする男性は格好良い」という軽いニュアンスが、どうにも好きになれなかった。
(中略)私は「男性は育児をしなくてよい」と主張しているわけではない。
そうではなくて、「男性が育児をするだけでは不十分である」というのが本書の提起する論点のひとつである。
母親に比べて父親が育児を担う割合が大幅に少ないという日本の現状を鑑みれば、「イクメン」という言葉にはある種の存在意義があったかもしれない。
けれども、いつまでもその言葉に固執していると、見えなくなるものがあるのではないだろうか?

 

トークイベント「『イクメン』じゃダメなの? 新自由主義とケア」開催概要

今回のイベントでは、著者の関口洋平さんと、近著『新しい声を聞くぼくたち』(講談社)で関口さんによる「イクメン」論に言及されている河野真太郎さんが対談。「フェミニズムとイクメンとミソジニー」といったテーマトークをはじめ、『そして父になる』『ファザーフッド』などの映画や小説、漫画にいたるまで、本書内では取り上げきれなかった作品についても語り合います。

 
■開催日時:2023年4月24日(月)19:30~21:30(19:00オンライン開場)

■場所:本屋B&B(東京都世田谷区代田2-36-15 BONUS TRACK 2F) + オンライン(Zoom)

■参加方法:以下のいずれかのチケットを購入してください。
◎来店参加(数量限定・1ドリンク付き):2,750円(税込)
◎配信参加:1,650円(税込)
◎サイン入り書籍つき配信参加:1,650円+書籍『「イクメン」を疑え!』990円(いずれも税込)
◎サインなし書籍つき配信参加:1,650円+書籍『「イクメン」を疑え!』990円(いずれも税込)
◎サイン入り書籍つき配信参加:1,650円+書籍『新しい声を聞くぼくたち』1,980円(いずれも税込)
◎サインなし書籍つき配信参加:1,650円+書籍『新しい声を聞くぼくたち』1,980円(いずれも税込)
◎サイン入り書籍つき配信参加:1,650円+書籍『「イクメン」を疑え!』990円+書籍『新しい声を聞くぼくたち』1,980円(いずれも税込)
◎サインなし書籍つき配信参加:1,650円+書籍『「イクメン」を疑え!』990円+書籍『新しい声を聞くぼくたち』1,980円(いずれも税込)
※「書籍つき配信参加」の場合、書籍はイベント後の発送となります。

★詳細&申込み:https://bookandbeer.com/event/20230424_nlc/

 

出演者プロフィール

 
■関口洋平(せきぐち・ようへい)さん

1980年生まれ。フェリス女学院大学文学部英語英米文学科助教。

東京大学大学院人文社会研究科にて修士号、ハワイ大学マノア校アメリカ研究科にて博士号を取得。東京都立大学人文社会学部英語圏文化論教室助教を経て現職。2018年、アメリカ学会斎藤眞賞を受賞。専門はアメリカ研究。特に、アメリカ文化における家族の表象について研究している。本書が初の単著となる。

 
■河野真太郎(こうの・しんたろう)さん

1974年生まれ。山口県出身。一橋大学法学部卒業、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得満期退学。専修大学国際コミュニケーション学部教授。専門はイギリス文学・文化ならびに新自由主義の文化と社会。

著書に『〈田舎と都会〉の系譜学』『戦う姫、働く少女』『新しい声を聞くぼくたち』、共著に『文化と社会を読む 批評キーワード辞典』、共編著に『終わらないフェミニズム――「働く」女たちの言葉と欲望』、訳書にピーター・バーク『文化のハイブリディティ』、ウェンディ・ブラウン『新自由主義の廃墟で』、共訳書にレイモンド・ウィリアムズ『共通文化に向けて―文化研究1』、アンジェラ・マクロビー『フェミニズムとレジリエンスの政治』など。

 

※以下はAmazonへのリンクです。

「イクメン」を疑え! (集英社新書)
関口 洋平 (著)

その神話は いま、解体される――。
『クレイマー、クレイマー』などの人気映画にひそむ罠とは?
新進気鋭のアメリカ研究者が「イクメン」の文化的イメージを斬る!!

新しい声を聞くぼくたち
河野 真太郎 (著)

変わっていく世界と、ぼくたちのいらだち。
与えられた剣と鎧はどうやって手放したらいい?
映画や漫画など様々なコンテンツから、近年のフェミニズムの興隆の中で男性はどう生きるべきかを読み解く、画期的な文芸批評。

 
【関連】
関口洋平×河野真太郎「『イクメン』じゃダメなの? 新自由主義とケア」『「イクメン」を疑え!』(集英社)刊行記念 – 本屋 B&B

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です