「第15回山田風太郎賞」候補作が決定 逢坂冬馬さん、河野裕さん、蝉谷めぐ実さん、長浦京さん、早見和真さんの計5作品
KADOKAWAは9月26日、過去一年間で最も「面白い」と評価されたエンタテインメント小説に贈る「第15回山田風太郎賞」の候補作品を発表しました。
「第15回山田風太郎賞」候補作品を発表!
第15回山田風太郎賞の候補作品は、次の5作品です。
<「第15回山田風太郎賞」候補作品> ※著者五十音順
◎逢坂冬馬(あいさか・とうま)さん
『歌われなかった海賊へ』(早川書房)
◎河野裕(こうの・ゆたか)さん
『彗星を追うヴァンパイア』(KADOKAWA)
◎蝉谷めぐ実(せみたに・めぐみ)さん
『万両役者の扇』(新潮社)
◎長浦京(ながうら・きょう)さん
『1947』(光文社)
◎早見和真(はやみ・かずまさ)さん
『アルプス席の母』(小学館)
※選考会は、2024年10月21日(月)に東京會舘にて開催予定です。
山田風太郎賞について
山田風太郎賞は、戦後日本を代表する大衆小説作家・山田風太郎さんの独創的な作品群と、大衆性、ノンジャンル性、反骨精神など氏が貫いた作家的姿勢への敬意を礎に、有望な作家の作品を発掘顕彰するため、2010年にスタート(創設は2009年)された文学賞です。株式会社KADOKAWAと公益財団法人角川文化振興財団が主催。
毎年9月1日から翌年8月31日までに書籍として発表された長編および短編の文芸作品(ミステリ、時代、SFなどジャンルを問わない)の中より最も面白いと評価された日本の小説作品に贈られます。新人、新進、中堅作家の作品が対象となります。受賞者には、正賞として記念品、副賞として賞金100万円が贈られます。
歌われなかった海賊へ 逢坂 冬馬 (著) 1944年、ナチス体制下のドイツ。父を処刑されて居場所をなくした少年ヴェルナーは、体制に抵抗しヒトラー・ユーゲントに戦いを挑むエーデルヴァイス海賊団の少年少女に出会う。やがて市内に建設された線路の先に強制収容所を目撃した、彼らのとった行動とは? |
彗星を追うヴァンパイア 河野 裕 (著) 未知を愛した青年、人間を信じた怪物。 17世紀、イングランド。母と暮らした幼い頃から、オスカーの願いは〈世界のルールを解き明かす〉ことだった。数学の才を持つ彼は、ケンブリッジ大学でニュートンに師事する。けれど、王位継承を巡る反乱が勃発し、戦場へ。窮地に陥った彼の命を救ったのは、人知を超えた力を操る謎の男、アズ・テイルズだった。物理法則に従わない未知の存在を解き明かそうとするオスカーと、自分が解き明かされる日を待ち続けるアズ。ふたりの出会いが、人類の〈科学〉と〈戦争〉の歴史を動かす。 |
万両役者の扇 蝉谷 めぐ実 (著) すべては奴の筋書きどおりなのか――狂気と喝采に満ちた舞台の幕が今上がる |
1947 長浦 京 (著) 1947年。英国軍人のイアンは、戦場で不当に斬首された兄の仇を討つため来日する。駐日英国連絡公館の協力を得つつ少ない手掛かりを追うが、英経済界の重鎮である父親ゆずりの人種差別主義者でプライドの高いイアンは、各所と軋轢を生む。GHQ、日本人ヤクザ、戦犯将校……さまざまな思惑が入り乱れ、多くの障害が立ちふさがる中、次第に協力者も現れるが日本人もアメリカ人も信用できない。イアンの復讐は果たされるのか? |
アルプス席の母 早見 和真 (著) まったく新しい高校野球小説が、開幕する。 秋山菜々子は、神奈川で看護師をしながら一人息子の航太郎を育てていた。湘南のシニアリーグで活躍する航太郎には関東一円からスカウトが来ていたが、選び取ったのはとある大阪の新興校だった。声のかからなかった甲子園常連校を倒すことを夢見て。息子とともに、菜々子もまた大阪に拠点を移すことを決意する。不慣れな土地での暮らし、厳しい父母会の掟、激痩せしていく息子。果たしてふたりの夢は叶うのか!? 【編集担当からのおすすめ情報】 |
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