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下村敦史さんが15年の年月をかけて完成させた『情熱の砂を踏む女』が文庫化

下村敦史さんによる女性闘牛士の成長物語『情熱の砂を踏む女』が文庫化され、徳間文庫より刊行されました。

 

これが闘牛の現実(リアル)だ!

 
【あらすじ】

闘牛中の事故で亡くなった兄を悼むためにスペインへ向かった怜奈は疑念を持つ。兄は殺されたのではないか。だが決定的な証拠も証言もない。調べるうちに闘牛に魅せられた怜奈は、女性闘牛士になるという夢を持つ。

古いしきたりに翻弄されながら修業に挑む怜奈だったが、兄を貶めた魔手は忍び寄っていた──。女性闘牛士の成長とスペイン闘牛界の光と影を、ミステリー界の気鋭が描く。

 
<単行本刊行時の著者コメント>

『著者、15年の情熱! ! 』のキャッチコピーどおり、この物語を世に出すまでに実に15年もの歳月が必要でした。
舞台は情熱の国、スペイン。
日本人闘牛士だった兄の死の真相を探るため、自らも闘牛界に飛び込み、圧倒的な男社会の中で様々な偏見の目に晒されながらも闘牛士を目指して奮闘する女性、新藤怜奈の人生を描いた作品です。
15年の年月をかけ、「2022年」の今、ようやく納得できる作品に仕上がりました。
長年の情熱が込められた、今一番読んでほしい物語です!
どうぞよろしくお願いします!

 

西上心太さん「解説」より(抜粋)

闘牛が持つ文化的な側面や、闘牛に関わる者たちの闘牛に対する真摯で敬虔な思いなどを、闘牛シーンの描写や会話によってストーリー進行に溶け込ませて、巧みに読者の眼前に提出されるのである。本書を読んだ読者がスペイン旅行をしたら、必ずやオプショナルツアーで闘牛を選ぶのではないか。そんな気にさせる筆力が、本書の闘牛シーンに漲っているのである。

 

著者プロフィール

下村敦史(しもむら・あつし)さんは、1981年生まれ、京都府出身。2014年『闇に香る嘘』で第60回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。同作は数々のミステリランキングにおいて高い評価を受ける。

同年に発表した短編「死は朝、羽ばたく」が第68回日本推理作家協会賞短編部門候補、『生還者』が第69回日本推理作家協会賞の長編及び連作短編集部門の候補、『黙過』が第21回大藪春彦賞候補となるなど、今注目を集める若手作家である。

『難民調査官』『叛徒』『真実の檻』『失踪者』『告白の余白』『緑の窓口 樹木トラブル解決します』『サハラの薔薇』『悲願花』『刑事の慟哭』『絶声』『コープス・ハント』『法の雨』『同姓同名』『ヴィクトリアン・ホテル』『白医』『アルテミスの涙』『ロスト・スピーシーズ』『ガウディの遺言』『逆転正義』『そして誰かがいなくなる』など著書多数。

 

情熱の砂を踏む女 (徳間文庫)
下村敦史 (著)

闘牛中の事故で亡くなった兄を悼むためにスペインへ向かった怜奈は疑念を持つ。兄は殺されたのではないか。だが決定的な証拠も証言もない。調べるうちに闘牛に魅せられた怜奈は、女性闘牛士になるという夢を持つ。古いしきたりに翻弄されながら修行に挑む怜奈だったが、兄を貶めた魔手は忍び寄っていた――。構想15年。スペイン闘牛界に蔓延る闇を、ミステリー界の気鋭が描く。

 


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