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【第35回三島由紀夫賞&山本周五郎賞】三島賞は岡田利規さん「ブロッコリー・レボリューション」、山本賞は砂原浩太朗さん『黛家の兄弟』が受賞

新潮社は5月16日、第35回三島由紀夫賞および第35回山本周五郎賞の受賞作を発表しました。

 

第35回三島賞&山本賞が決定!

第35回三島賞および第35回山本賞の受賞作品は次の通りです。

 
<第35回三島由紀夫賞 受賞作品>

岡田利規(おかだ・としき)さん
「ブロッコリー・レボリューション」(『新潮』2022年2月号)

 
<第35回山本周五郎賞 受賞作品>

砂原浩太朗(すなはら・こうたろう)さん
『黛家の兄弟』(講談社)

 
三島賞を受賞した岡田利規さんは、1973年生まれ。横浜市出身。慶応義塾大学商学部卒業。劇作家・演出家。劇団「チェルフィッチュ」主宰。2008年に小説『わたしたちに許された特別な時間の終わり』で大江健三郎賞を受賞。

山本賞を受賞した砂原浩太朗さんは、1969年生まれ。兵庫県神戸市出身。早稲田大学第一文学部卒業。出版社勤務を経て、フリーのライター・編集・校正者に。2016年「いのちがけ」で第2回「決戦!小説大賞」を受賞、2018年に同作を収録した『いのちがけ 加賀百万石の礎』で単行本デビュー。2021年『高瀬庄左衛門御留書』で第9回野村胡堂文学賞、第15回舟橋聖一文学賞、第11回本屋が選ぶ時代小説大賞を受賞、「本の雑誌」2021年上半期ベスト10第1位に選出。

両賞とも、受賞者には記念品および100万円が授与されます。

 
選考委員は、三島賞が川上未映子さん、高橋源一郎さん、多和田葉子さん、中村文則さん、松家仁之さん、山本賞が伊坂幸太郎さん、江國香織さん、荻原浩さん、今野敏さん、三浦しをんさん。

選考経過については、三島賞が『新潮』7月号(6月7日発売)、山本賞が『小説新潮』7月号(6月22日発売)に掲載される予定です。

 
なお、両賞の候補作品は以下の各5作品でした。

【第35回三島由紀夫賞 候補作品】
◎金子 薫さん『道化むさぼる揚羽の夢の』(新潮社)
◎川本 直さん『ジュリアン・バトラーの真実の生涯』(河出書房新社)
◎九段理江さん『Schoolgirl』(文藝春秋)
◎岡田利規さん「ブロッコリー・レボリューション」(『新潮』2022年2月号)
◎永井みみさん『ミシンと金魚』(集英社)

【第35回山本周五郎賞 候補作品】
◎吉川トリコさん『余命一年、男をかう』(講談社)
◎葉真中 顕さん『灼熱』(新潮社)
◎砂原浩太朗さん『黛家の兄弟』(講談社)
◎一穂 ミチさん『砂嵐に星屑』(幻冬舎)
◎一條 次郎さん『チェレンコフの眠り』(新潮社)

 

三島由紀夫賞・山本周五郎賞とは

三島由紀夫賞と山本周五郎賞はともに、新潮社が設立した「一般財団法人 新潮文芸振興会」が主催。

三島由紀夫賞は、作家・三島由紀夫の業績を記念し、1987年に創設。小説、評論、詩歌、戯曲を対象とし、「文学の前途を拓く新鋭の作品」に贈られる文学賞です。

山本周五郎賞は、大衆文学・時代小説の分野で昭和期に活躍した山本周五郎にちなみ、三島由紀夫賞とともに創設。「すぐれて物語性を有する新しい文芸作品」に贈られる文学賞です。一応、対象となるのは「小説」となっていますが、それ以外の分野でも対象となる可能性があります。

両賞とも、前年4月1日より当年3月31日までに発表された作品が選考対象となります。

 

黛家の兄弟
砂原 浩太朗 (著)

第165回直木賞、第34回山本周五郎賞候補『高瀬庄左衛門御留書』の砂原浩太朗が描く、陥穽あり、乱刃あり、青春ありの躍動感溢れる時代小説。

道は違えど、思いはひとつ。
政争の嵐の中、三兄弟の絆が試される。

『高瀬庄左衛門御留書』の泰然たる感動から一転、今度は17歳の武士が主人公。
神山藩で代々筆頭家老の黛家。三男の新三郎は、兄たちとは付かず離れず、道場仲間の圭蔵と穏やかな青春の日々を過ごしている。しかし人生の転機を迎え、大目付を務める黒沢家に婿入りし、政務を学び始めていた。そんな中、黛家の未来を揺るがす大事件が起こる。その理不尽な顛末に、三兄弟は翻弄されていく。

令和の時代小説の新潮流「神山藩シリーズ」第二弾!

~「神山藩シリーズ」とは~
架空の藩「神山藩」を舞台とした砂原浩太朗の時代小説シリーズ。それぞれ主人公も年代も違うので続き物ではないが、統一された世界観で物語が紡がれる。

ブロッコリー・レボリューション
岡田 利規 (著)

泣いているのはたぶん、自分の無力さに対してだと思う。演劇界の気鋭が描くこの世界を生きるわたしたちの姿。15年ぶり待望の小説集

 
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山本周五郎賞 | 新潮社
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